お手入れと修理 of ベッ甲イソガイ

浅草・亀戸べっ甲職人の店「ベッ甲イソガイ」のオフィシャルサイト

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00-6-orange-L.pngお手入れと修理

べっ甲素材の長所と短所

長所 天然素材の良さを感じつつお使いいただけます

素材そのものが持つ「しっとりとした独特の艶」

べっ甲の製品は成分の大半がタンパク質であるため、キメが細かい素材です。
またそのキメの細かさにより他の素材にはない美しい鏡面仕上げが可能です。
古来、アクセサリーをほとんど着けない日本人女性が唯一装飾に用いたのがかんざし。
べっ甲のかんざしはその質感の高さ(=「しっとりとした独特の艶」)によりその最上級とされ、人々を魅了しました。


見た目では分からない「軽さ」

思いのほか速く、自在に海を泳ぎまわる亀だからこそ「軽さ」のある甲羅を身につけています。
一見重そうに見えるべっ甲の製品は持ってみるととても軽いことに気がつきます。
長年べっ甲をご愛用いただいている方には「べっ甲の軽さが気に入っている」という理由もよく耳にします。


弾力のある「堅さ」

べっ甲素材のたんぱく質の中にはにかわ質が多く含まれているため粘りがあり弾力のある「堅さ」も特徴の一つです。
金属の硬さとはちょっと違ったべっ甲の「堅さ」は肌に触れるとよくわかります。実用的な耐久性はもちろん、
それに加えて適度なしなりのある「堅さ」はべっ甲の耳かきの評判の良さでもうかがい知ることができます。

短所 天然素材ゆえのお付き合いのコツをお願いいたします

素材がタンパク質であるため汗などの油分となじみがよく付着したまま放置すると
劣化(艶びけ、ささくれ、割れ)の原因となります。
また人間が不快と思う環境(乾燥、高温、水や薬品の付着)はべっ甲の製品にも
負荷がかかり劣化の原因となる場合があります。
また経年劣化によりひび割れが生じることがあります。

べっ甲の製品を長くお使いいただくためのコツとして

日常的に空ぶきのお手入れをしてべっ甲製品の表面をクリーンに保ってあげてください。
また空ぶきしても艶が戻らない場合は専門の職人による磨き直しをお薦めいたします。
多少の艶びけの時点ではべっ甲内部にまで劣化が進んでいる可能性は少ないです。
また磨き直しにより、経年劣化などの多少のキズがあったとしてもさらなる劣化を食い止める効果もあります。


お手入れについて

通常のお手入れは乾拭きが基本です

べっ甲製品は研磨して光沢をだしてあります。光沢を保つため水、お湯などにはつけないようご使用ください。又水分に接した場合できるだけ早めに乾拭きにて水分を取り除いてください。汗がついた場合も汗が固まり皮膜になってしまうことがありますのでこまめに乾拭きする事をお勧めいたします。整髪料、化粧品、他薬品などはべっ甲を劣化させる事がありますのでご注意ください。


ご使用、保管の環境

べっ甲は天然素材ゆえ人間が不快と思う環境は適しません。極度の乾燥、高温、低温は素材に負荷がかかり、劣化する事がありますのでお気をつけ下さい。(暖房機の近く、サウナ、高温下の車中、氷点下の環境など特にご注意ください。)又、着物と同じような生物素材ですので虫食いにもご注意ください。長くしまいこむ場合に虫食いが多いようです、洋服用の防虫剤などでケアされる事をお勧めします。


強度について

亀が身を守るための甲羅を材料としているのである程度の強度はありますが硬いものとの接触、高い所からの落下、踏みつけ、引張りなど過度の負荷により破損する恐れがありますので丁寧な取扱をお願い致します。べっ甲同士、他の素材との接触により小傷などがつくことがありますのでご注意ください。


アフターケアについて

べっ甲の艶引け、小傷などは研磨によりある程度回復させる事ができますのでご相談ください。破損など状態により修理が可能な場合がありますのでご相談ください。金具の交換などもご相談ください。特に当工房でお作りした製品は割安な価格にて磨き、修理など対応させていただきますのでお気軽にご相談ください。

コーティングについて

コーティングによりべっ甲の表面を保護

べっ甲業界と都立産業技術研究センターの共同により確立されたコーティングの技術によりべっ甲の表面を保護することが可能です。(細工によっては施工できない場合もあります。)

ベッ甲イソガイでは「べっ甲の”洗える”シリーズ」としてコーティングの施工を行って販売している商品もあります。

・べっ甲の”洗える”シュガーポット
・べっ甲の”洗える”クリームスプーン
・べっ甲の”洗える”ティースプーン
・べっ甲の”洗える”ケーキフォーク
・べっ甲の”洗える”ヒメフォーク

またベッ甲イソガイの製品でコーティング施工を希望のお客様はお気軽にご相談ください。

修理について

思いの詰まった製品だからもう一度使いたい。

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べっ甲の製品は熱により張り合わせを行って製作されます。手間のかかる修理ですが「お使いになっていた製品が割れてしまった」などの場合再び熱加工によって接ぎ直しが可能なケースもあります。また、再現するのではなく破損した箇所の整えをして他の製品に作り直せる場合もあります。
~接ぎ直しは薄いもの、蒔絵が施してあるもの、彫りが施してあるものなどは不可能なケースが多いです。


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べっ甲の素材ももともとはキズだらけの艶のないものです。お使いになっていてキズがついたり、汗がついたままで「いつの間にか買った時とは見栄えが違う」ものに・・・・こういった場合でも専門の職人が磨き直しを手掛ければ綺麗な艶がよみがえるのがべっ甲の良さです。
~経年劣化や細工によってはお預かりできないものもございます。また磨き直しはべっ甲の表面の艶はよみがえりますがべっ甲内部の劣化が修復される加工ではありません。


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古い製品の場合大きく形を変えてしまうのは割れの可能性が非常に高いのでお勧めではないのですが、シンプルな加工により再び愛着を持ってお使いになれる可能性があります。
例えば「髪を切ってかんざしは使わない」場合など、かんざしの足の部分を切ってあたまの部分をペンダントやブローチなどに加工する。「花嫁かんざしを仕舞いっ放し・・・」の場合、当工房でべっ甲のお手入れをし、かんざしの個数に合わせたサイズで展示用の額縁を誂え、アートとして飾るサービスも好評です。


修理・加工における留意点
修理・加工により新品の状態に復元するものではありません。また修理・加工箇所以外が作業中、作業完了後に経年劣化などにより破損した場合も当工房では責任を負いかねます。
当工房の製品に関しましては出来る限りの対応を致しますのでお気軽にご相談ください。他社の製品に関しましては工法の違いなどによりお断りする場合もございますがご相談ください。